第7戦は公認記念の特別戦

Round.4(第7戦)は、これまでのレースとは少し趣の異なる特別戦です。通常は「1ラウンド2レース」のフォーマットで行われており、
2度の決勝レース(レース1、レース2)はそれぞれ20分間のスプリントレースとなります。
しかもレース2はレース1の順位を逆さにしてグリッドに並ぶ「リバースグリッド」方式を採用し、
見る者にとってはさらにヒートアップしたバトルを楽しめるのが特徴です。
しかし今回は40分の決勝レースで競うほか、5分間のピットストップが1回義務づけられ、
決められたルールの中で安全に配慮しながら給油も可能。
また、ドライバーは1名もしくは2名がエントリーすることができます。
つまり、ドライバーチェンジと給油を行うことができる、耐久レース的な要素が盛り込まれたレースで、
各チームの戦略やピットワークも見どころとなります。そしてこれは、
新たなミニチャレンジの魅力を引き出し、ご覧になる方々に楽しんでいただきたいという狙いとともに、
より多くのドライバーにミニのワンメイクマシンで走る醍醐味を味わってもらえればという思いから実現しました。
◆Round.4のエントリーは、
#01 ⼀條拳吾選手(adidas motorsport)
#02 後藤⽐東⾄選手/吉田淳一選手(EX-FORM)
#05 松田秀士選手/猪爪杏奈選手(Neu interesse)
#08 レオ・ライ選手(Great Drive RT)
#09 飯塚一成選手/チャーリー・クーパー選手(IDI FUSION BANK)
#10 勝亦勇雅選手(IDI FUSION BANK)
#15 リン・ゼイ選手(Great Drive RT)
#19 松本武士選手/奥村浩一選手(バースレーシングプロジェクト【BRP】)の8台。
新チームが加わったほか、ジョン・クーパー氏のお孫さんで
MINIのジョン・クーパー・ワークス(JCW)アンバサダーを務めているチャーリー・クーパー選手の参戦にも大きな注目が集まっています。

Round.4 公式予選
厚い雲が空を覆い、午前中は少し肌寒さを感じる富士スピードウェイ。
気温は20℃で、路面温度もあまり上がっていないようでしたが、公式予選は9時55分にスタート。
路面はドライで全車スリックタイヤで挑みます。
まず3周目にアタックを開始し、めざましいタイムを刻んだのは
ポイントリーダーの#01 一條選手で、1分57秒837をマークしました。
しかし#10 勝亦選手がすぐに1分56秒843と、タイムを塗り替えます。
続いてそれぞれ4周目から5周目に、#08 レオ・ライ選手が1分57秒617、
#15 リン・ゼイ選手が1分57秒253、
#05 松田選手が1分57秒987とタイムを出しますが、勝亦選手には届きません。

そんな中、アウトラップでリアタイヤを温めたあと一度ピットインし、フロントのみ新品タイヤに履き替えてアタックした
#02 後藤選手が1分56秒747でトップに躍り出ました。一方、ピットインした一條選手は、
周囲の状況を見てもう一度アタックしましたが、1分57秒092をマークするに止まりました。
さらに、初参戦のバースレーシングプロジェクト【BRP】#19 松本選手も
予選終盤にアタックし、1分56秒946と56秒台をたたき出しましたが、後藤選手には届きませんでした。
この結果、#02 後藤⽐東⾄選手/吉田淳一選手(EX-FORM)がポールポジションを獲得。
2番手 #10 勝亦勇雅選手(IDI FUSION BANK)
3番手 #19 松本武士選手/奥村浩一選手(バースレーシングプロジェクト【BRP】)
4番手 #01 ⼀條拳吾選手(adidas motorsport)
5番手 #15 リン・ゼイ選手(Great Drive RT)
6番手 #08 レオ・ライ選手(Great Drive RT)
7番手 #05 松田秀士選手/猪爪杏奈選手(Neu interesse)
そして8番手は、2分00秒205を出した#09 飯塚一成選手/チャーリー・クーパー選手(IDI FUSION BANK)となりました。
予選一番手の#02 後藤選手は、
「スーパー耐久をはじめ経験豊富なレーシングチーム、BRPさんが新たに参戦し、また勝亦選手がRound.3の菅生からとても速くなっていたりと取り巻く状況は厳しくなるばかり。それだけに今日はがんばりました。おもしろいレースになると思いますので、ぜひ注目してください」とコメント。
また、一緒に走るチームメイトの吉田淳一選手は、
「私は監督の立場なので、今回の出場は予定外。とても緊張していますが、自分なりに楽しみたいと思います。これから出てみたいな、という方の参考になればうれしいですね」と話してくれました。

Round.4 公式本選
ポールポジションは#02 後藤⽐東⾄選手で、
2番手以降のスタートドライバーは、#10 勝亦勇雅選手、#19 松本武士選手、
#01 ⼀條拳吾選手、#15 リン・ゼイ選手、#08 レオ・ライ選手、
#05 松田秀士選手、#09 チャーリー・クーパー選手が務めます。
そして、いよいよ14:02に各車一斉にスタート。後藤選手がやや出遅れ、
1コーナーで勝亦選手がトップに立ちます。4番手スタートの一條選手も
仕掛けますが、3番手は松本選手のままで1周目を終えました。
2周目に入ると、後藤選手のマシンに駆動系のトラブルが発生しペースダウン。
先頭集団は勝亦選手、松本選手、一條選手の順となり、快調なペースを保って後続を引き離していきます。

3周目には1コーナーで松本選手が勝亦選手に並び、ついに100Rでトップに躍り出ました。
その後は松本選手が徐々に後ろの2台を引き離します。一方、勝亦選手と一條選手は接近戦を繰り広げ、
一條選手が2位に浮上すると、このまま上位3台の順位は変わらずレース中盤を迎えます。
12分を経過し上位が7周目に入ったところで後藤選手がピットイン。吉田選手にドライバーチェンジを行います。
そして9周目に一條選手、リン・ゼイ選手、チャーリー・クーパー選手がピットストップ。
さらに12周目に松本選手、13周目に勝亦選手、松田選手、レオ・ライ選手もピットインし、
全車が規定のピットストップを行いました。このうち、一條選手、松本選手、勝亦選手、
リン・ゼイ選手、レオ・ライ選手はそのままステアリングを握り、ひとりで走りきる作戦。
松田選手は猪爪選手に、チャーリー・クーパー選手は飯塚選手へドライバー交替しました。

一時、松田選手から交替した猪爪選手がトップとなりましたが、
ピット滞在時間が規定の5分より短かかったためペナルティストップが科され後退。
全車がコースに復帰した時点で、ラップリーダーは松本選手となり、
2番手は勝亦選手、3番手が一條選手、以降はレオ・ライ選手、リン・ゼイ選手、
猪爪選手、飯塚選手、吉田選手という順位で終盤を迎えます。
そして19周を迎えたところでレース終了となり、このままの順位で第7戦を終えました。
ファステストラップは、松本選手が3周目に1分56秒859をマークしています。
なお、今回の特別戦はポイントについても通常レースとは異なり、順位に関係なく完走したドライバーに一律で60ポイントを付与。

ヒーローインタビュー
とコメント。

また、今回はステアリングを握らず参謀役に徹した奥村選手は、
「戦略としてはピットがミスをしないようにと務めました。
ミニのワンメイク車両は、とても楽しいレーシングマシンですね。ぜひたくさんの方々に参戦してもらいたいなとおすすめできます。
今シーズンはあと1戦のみですが、車両に対する経験値をアップして、来年に臨みたいと思います」
とすでに来季を見据えている様子。
2位の勝亦選手は、
「前半にタイヤを労りすぎて、松本選手に少しずつ離されてしまい、
追いつけませんでした。ピットストップのタイミングやピットワークはよても
うまく進められていたのに優勝に手が届かなかったのは、
ドライバーの責任です。もっともっと練習して経験を積み、
さらにいい結果を残せるようがんばります」とのこと。

「今回のレースは準備不足でマシンのセットアップもしっかりできませんでした。