【JCW】 Round.4 (第7戦・第8戦) レースレポート

2020年10月18日(日)、MINI CHALLENGE JAPAN.2020 Round.4が岡山国際サーキットで開催されました。
いよいよ後半戦へと突入した2020シーズン。シリーズチャンピオンの行方も気になりますが、Round.4より⼤会観戦客の動員が始まったことも大きなトピックです。パドックには観戦に訪れたMINIオーナーの愛車がずらりと並び、MINI正規ディーラー MINI岡山、MINI高知をはじめとするたくさんの展示ブースも設けられました。来場者のみなさんの笑顔を見ることができるのは、ほんとうにうれしいかぎりです。

もちろん、最大の注目はMINIのバトル。Round.4はまず午前8時から予選が行われ、10時25分より第7戦(決勝レース#1)、そして午後1時55分に第8戦(決勝レース#2)がスタートというスケジュールが組まれています。

Round.4JCW クラスのエントリーは、

#2 後藤比東至選手(EX-FORM RACING TEAM)
#9 平田雅士選手(IDI RACING)
#17 鈴木建自選手(バースレーシングプロジェクト【BRP】)
#19 松本武士選手(バースレーシングプロジェクト【BRP】)

となっています。

岡山県美作市の岡山国際サーキットは、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコース。全長は3,703mで、およそ600mのメインストレートは下り勾配、そしてより長い約700mのバックストレートは登り勾配となっており、この2つのストレートを多彩な13のコーナーがつなぐレイアウトです。

一部コース幅が狭いセクションがあるほか、後半はダブルヘアピンなどタイトなコーナーが続くテクニカルコースは、開幕から6連勝と強さを見せつけているバースレーシングプロジェクトの松本武士選手が得意とするサーキット。松本選手がさらに連勝記録を伸ばすのか? それとも他の選手が今季初優勝を飾ることができるのでしょうか。

予選


午前8時の気温は11度。かなり冷え込み曇り空ということもあって、前日の昼頃まで降っていた雨の影響が残り、路面はわずかに湿り気が残った状態でしたが、全車ダンロップのスリックタイヤを履いて出走。昨年春に岡山で行われたレース以来の参戦となった平田選手が先頭でコースインし、後藤選手、松本選手、鈴木選手がそれに続き、20分間の予選がスタートしました。

予選開始時の路面温度は13.1度とかなり低く、またコースが完全に乾いていないこともあって、どのマシンも1、2周目は慎重にタイヤを温めている様子。そして松本選手は、2周目にピットインし、温まりの早いフロントタイヤとなかなか熱の入らないリアタイヤを前後入れ替えてコースに戻りました。

ちょうどその頃、ようやく4周目に平田選手がアタックし、1分47秒285と最初に1分50秒を切るタイムを出すと、後藤選手が1分47秒715とそれに続きます。しかしその直後、さらにタイヤを温めた松本選手が5周目にアタック。1分44秒973の素晴らしいタイムをマークしてトップに立ちました。さらに7周目には1分44秒627にタイムを更新し、ほかの選手を引き離します。

一方、後藤選手は松本選手と入れ替わるようにピットイン。リアタイヤはそのままで、フロントに新品タイヤを装着して予選後半に臨みました。しっかりとタイヤを温めたのち、予選残り時間1分を切った8周目にアタックし1分45秒503を出しますが、松本選手には届きません。

また、平田選手は6周目に1分46秒855、9周目に1分46秒574とタイムを削り予選を終了。鈴木選手は8周目に1分49秒400と50秒を切ると、次の周には1分48秒332と1秒以上タイムを縮め予選を終えました。

こうしてJCW クラスは、松本選手がポールポジションを獲得。そして2番手 後藤選手、3番手 平田選手、4番手 鈴木選手という結果となりました。

ポールポジションを獲得した松本選手のチーム、バースレーシングプロジェクト【BRP】の奥村代表は、

「実はとても悔しいんです。2年連続チャンピオンを獲得した一條選手が、一昨年に1分43秒539というこのシリーズのコースレコードを出しているんですが、それには届きませんでした。さまざまな条件が違うので仕方ないところもありますが、塗り替えたかったですね。
チームは14日に現地入りして15日からテストを重ねていました。セットアップに時間をかけているので、確かな結果が出せたと思っています。チーム全員がまとまって、チームで勝つのが私たちのスタンスです。
松本選手と一緒にJCW クラスに出場している鈴木選手も、初めてのレース参戦にもかかわらずどんどん力をつけています。そういったサポート体制もしっかり整え、モータースポーツを楽しみたい方のサポートも積極的にしていきたいですね

と話してくれました。

一方、バースレーシングプロジェクトの奥村代表がコメントで触れていた鈴木選手は、

「以前からモータースポーツに興味はあったのですが、そこへ飛び込む機会はなかなかありませんでした。MINI CHALLENGE JAPANを知って、これは面白そうだと思い、縁があってバースレーシングプロジェクトから参戦することになりました。
レース経験はまったくありませんでしたが、マシンについては安心して経験豊富なチームに任せられますし、奥村代表や松本選手からアドバイスをもらって練習を積み重ねたことで手応えを感じています。とにかく今は、ミニチャレンジで走ることが楽しくて仕方ありません。さらにステップアップして、いいレースができればと思います

と自身も成長を実感している様子でした。

第7戦 決勝


早朝は霧が立ちこめ10月としては冷え込みも厳しく、天候にも大きく左右されるレースになるかと思われましたが、決勝レース#1(第7戦)のスタートが近づくにつれ気温が上がり、路面温度も20℃まで上昇。コースも完全なドライコンディションとなりました。

予選と2回の決勝レースを1日で行う1デイ2レースのスケジュールや、JCW クラスがまずグリッドにつき、やや間隔を空けてその後方にクーパーS クラスのマシンが並ぶかたちで2クラス混走となるのはこれまで通り 。マシンのパフォーマンスに差があるため、周回遅れとなるにクーパーS クラスのマシンをいかにスムーズにパスするかも、JCW クラスでは重要になります。

フォーメーションラップを終え、各車グリッドにつくと、19時39分、決勝レース#1が始まりました。

松本選手が最初に第1コーナーへ飛び込みますが、それに続いたのは平田選手。やや出遅れた後藤選手をかわし、2位に浮上します。

早く松本選手を追う展開に戻したい後藤選手は、平田選手にプレッシャーをかけますが、1周目は松本選手、平田選手、後藤選手、鈴木選手の順でメインストレートを通過。しかし、後藤選手が第1コーナーで平田選手の前へ出ると、すぐに追撃態勢に入ります。

一方、1周を終えた時点では、3位の平田選手に2秒399の差があった鈴木選手は、2周目に平田選手の前へ出て、一時は2秒半ほどの差をつけ3位のポジションを確保する勢いを見せます。しかし、岡山国際サーキットを走り慣れた平田選手も再び猛チャージ。2台の激しい3位争いはレース終盤まで続きます。

その間には、松本選手が優勝に向けて後藤選手との差を次第に広げていました。1周目には2秒半ほどでしたが、2周目には3秒あまり、そして4周目には5秒弱のアドバンテージを得て、最終周となった13周目には6秒近い差をつけチェッカーフラッグを受けました。こうして松本選手はまったく危なげのない走りで、開幕から7連勝を飾っています。

そして最後まで結果がわからない展開となったのが3位争い。12周目までは鈴木選手が平田選手を抑えていましたが、13周目に平田選手が前へ出てそのままフィニッシュ。JCW クラス 第7戦は、優勝が松本選手、2位 後藤選手、3位 平田選手、4位鈴木選手という結果になりました。

なお、ベストラップは松本武士選手が2周目に記録した1分45秒440でした。

レース終了後には、優勝した松本武士選手と2位 後藤選手、3位 平田選手が登壇し、レースを振り返りました。

優勝した松本武士選手は、

「予定通りのレース運びができました。Round.4からサーキットでレースを観戦いただけるようになりましたが、やはり戦うほうもテンションが上がりますね。
岡山国際サーキットは、自分の庭のようなコースなだけに負けるわけにはいきません。決勝レース#2もきっちりと勝ち切りたいと思います

と語りました。

2位の後藤選手は

「松本選手も平田選手も、岡山国際サーキットがホームコースなので、表彰台に立てただけで幸せです。でも、本当はとても悔しいです。決勝レース#2は、僕が2番グリッド、松本選手は3番グリッドなので、うまくスタートを決めてどんどん先行したいですね

とコメントしました。

3位の平田選手は

「マシンは昨年乗ったときよりもいい仕上がりでしたし、私自身もMINIにだいぶ慣れていたのに、本番で見事にスピンしてしまいました。スタートで後藤選手をかわして2番手につけたときには、これはいけると思ったのですが…… 3位争いをした鈴木選手もいい走りをしていてなかなか抜けませんでしたが、とにかく最後に3位をつかみ取ることができてよかったです

と話してくれました。

第8戦 決勝


午前中は真冬を思わせるほど冷え込んだ岡山国際サーキットでしたが、午後になると気温が20度を超え、スタート前には路面温度が一気に30℃台まで上昇しました。

さて、MIINI CHALLENGE JAPANの決勝レース#2は、それぞれのクラスにおいて決勝レース#1で上位60%に入ったドライバーが、その順位を“ひっくり返して”グリッドにつく“リバースグリッド方式”を採用しています。

Round.4 岡山の決勝レース#2では、決勝レース#1の1位と2位が入れ替わって並びますので、ポールポジションは後藤選手、そして2番手 松本選手、3番手 平田選手、4番手 鈴木選手の順でスターティンググリッドにつきました。

決勝レース#2は、気温が20度を超え、路面温度も一気に32.2℃上がる中、ドライコンディションで行われました。

“リバースグリッド方式”を採用するMINI CHALLENGE JAPANは、それぞれのクラスにおいて、決勝レース#1で上位60%に入ったドライバーがその順位を“ひっくり返して”グリッドにつきます。

Round.4は4台の出場なので、決勝レース#1の1位と2位が対象となり、ポールポジションは後藤選手、2番手 松本選手、3番手 平田選手、4番手 鈴木選手の順でスターティンググリッドにつきます。

フォーメーションラップは午後2時スタート。そしてレースはスケジュールより少し遅れて午後2時4分にスタートしました。

フォーメーションラップは午後2時にスタート。そしてレースはタイムスケジュールより少し遅れて午後2時4分に20分+1周のレースが始まりました。

なんとか一矢報いたい後藤選手は、まずトップをキープし松本選手を抑え続けて走りたいところでしたが、ロケットスタートを決めたのは松本選手。後藤選手は出遅れ2番手で第1コーナーをクリアし、平田選手、鈴木選手がそれに続きます。

それでも第1コーナーからウィリアムズコーナー、モスS、アトウッドカーブと続くセクションでは後藤選手が果敢に松本選手へ迫り、タイヤスモークを上げるような場面も見られましたが順位は変わりません。1周目のタイヤが温まらない間に状況を変えたい後藤選手と、そのプレッシャーを冷静に受け止めトップを守る松本選手。見応えのある場面が続きましたが、1周目は松本選手、後藤選手、平田選手、鈴木選手の順でコントロールラインを通過します。

松本選手と後藤選手のバトルに注目が集まりましたが、その少し後方では平田選手と鈴木選手の3位争いも僅差。モータースポーツの世界に足を踏み入れたばかりというのが信じられない鈴木選手の走りに、成長ぶりがうかがえます。

一方、松本選手は終盤まで1秒前後の差を保ちながらトップを堅持。ミスなくレース全体をクールにコントロールするような走りが際立ちます。また平田選手も徐々に鈴木選手を引き離し、上位2台にはおよばぬものの3位をしっかりとキープ。レースは13周目が最終周となり、松本選手が安定した走りで優勝。2位 後藤選手、3位 平田選手、4位 鈴木選手という決勝レース#1と同じ結果となりました。

レース後のインタビューでは、開幕から8連勝となった松本選手に代わって、再度バースレーシングプロジェクトの奥村代表がコメント。

「岡山国際サーキットで育てられた松本選手が、地元のみなさんにいい走りを見せることができてよかったです。8連勝はチームの力で成し遂げられたのだと思っています。勝てるように準備を積み重ねたからこその結果ですね。
鈴木選手の成長にも目を見張るものがありますので、最終戦の富士スピードウェイも楽しみにしています」

と話してくれました。

2位の後藤選手は、

「これまでの8戦のうち7戦が2位という結果には複雑な気持ちです。チャレンジカーでのレースはとても楽しいので充実感もありますが、でもやっぱり悔しいですね。
ミニチャレンジについては、僕が関わっているMINI専門誌“ニューミニスタイルマガジン”でもレポートしていますので、ぜひそちらの記事もご覧になってくださいね

とコメント。

3位の平田選手は、

「チャレンジカーによるレースにだいぶ慣れてきましたが、今回は前を走る2台と差がついてしまったので、不甲斐ない結果だと感じています。
MINIのレースは見ても、走っても面白いですね。JCW クラスは総合的にみてとても参戦しやすい本格レースだと思います。エントラントのみなさんも気さくな方ばかりで、雰囲気がいいのも魅力だと思いますよ

と語りました。

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